デイトナ675のエキゾーストマニホールドのクラックを溶接で塞いだ話
ブレーキパッド交換に行ったら、エキゾーストマニホールドにクラックが見つかったデイトナ
DIYで修理するためにオークションでエキマニを手に入れるも、型が合わない&割れアリ、という残念な結果になったのが前回
いろいろあったんですが、エキマニを修理に出して、仕上がって来ました!
修理に出すために、自前でエキマニを取り外したんですが、その辺の作業については(すごいボリュームになりそうなので、、)別の機会に。。
修理を依頼する業者を探す
残念ながら溶接スキルと溶接設備を持った知り合いがいなかったので、Google先生に聞く!
「マフラー 修理 溶接」的なワードを入れてggって見つけたのがこちら
Web1.0感溢れるサイトですが、、自動車のマフラー・エキマニ製作や、バイク用ワンオフマフラーの製作、それにバイクのマフラーの修理事例もあったので、ここに頼んでみることに
修理を依頼
先週の金曜日9/29、電話でバイクのエキマニの割れの修理を依頼したい旨を伝える
エキマニはバイクに付いた状態か、取り外した状態か確認があったので、取り外してあることを伝える
であれば、一度持ち込んで現物を確認することになった
持ち込みはいつでもいいとのことだったので、その日のうちにエキマニを持ち込んだ
現物確認
修理が必要な箇所の確認
その1
3本のヘッダーパイプのうち、車体左側のパイプと真ん中とをつなぐ部分の左端
溶接箇所ぐるっと1周割れてる
その2
車体右側のヘッダーパイプと真ん中とをつなぐパイプの左端
正面の下側。↑のものよりも小さく短い
その3
新たに左側パイプの左側面にも亀裂が入っていることがわかった
溶接する上での注意点
修理を依頼する上で、認識しておく必要のある諸注意がいくつか
ヘッダーパイプがハマらなくなる可能性がある
デイトナのヘッダーパイプは3本が独立した形状になっている。
独立していないヘッダーはこんな感じ。ヘッダーパイプの口同士がくっついている
独立していると溶接した際、熱が加わって金属が反ったり曲がったりすることで、パイプ同士の距離が変わったり、差し込み口の向きがねじれてしまう可能性があり、そうなると最悪エキマニを取り付けられなくなる
↓の画像の赤矢印の距離や、青丸の向
'09年式以降の後期型は↓の画像赤い部分、ヘッダーパイプ同士を鉄棒と根本をプレートで接続してあるので、多少はマシだけど確実ではない('08年式のエキマニにはなかった)
溶接した箇所の外周からまた割れが発生する可能性がある
今回のひび割れの箇所を溶接でつなげても、溶接跡(ビード)の外周に沿ってまた割れる可能性がある。なので、溶接箇所を広げても結局割れる場所が変わるだけなので、対応には限界がある。
とまぁこんなリスクがある訳ですが、うまくいったらラッキーくらいの感じで作業を依頼。だいたい翌週頭くらいにはできあがる予定。
金額は、¥1.5万~2万くらいみておいてください、とのこと。
作業完了
10/2(月)の夕方に作業が終わった旨の連絡が入ったので、早速受け取りにいく。
そしてこれが仕上がったエキマニだ!!
ヘッダーパイプ全景
車体左側の溶接箇所
前面
後面
真ん中の溶接箇所
車体左側パイプ側面
当たり前だけど、割れが塞がってるぜ!?
作業後の説明
作業の経過と事前に説明のあった点について説明を受ける。なかなか難しい作業だったらしい。
ヘッダーパイプがハマらなくなる可能性について
ヘッダーパイプのピッチを計測して、作業前後で差がコンマ以下なので、おそらく大丈夫だろう、とのこと。
パイプの取り付け口の並びに関しても、板をあてておおよそ揃っていることは確認済み
※ ただし、作業前の時点で正確に並んでいた訳ではない
なので、おそらく取り付けに問題はなさそう
強度について
- エキマニの素材が300系なのか400系なのかわからなかった点
- エキマニにかなり熱が加わって変質している点
- エキマニ自体が一般的なものよりも薄くできている点
これらの点から、強度的にどのくらいもつのかは微妙なところらしい
もしかすると、取り付けて1発目でどこかに負荷が集中して割れる可能性もある、とのこと
支払い
今回の作業工賃は〆て¥10,000。
新品のエキマニを買うよりは安かったけど、あとは取り付けてみてどうなるか。。
と、こんな感じでエキマニのクラックを塞ぐところまではなんとかできた。キーアイテムは揃ったので、いよいろデイトナを組み上げる時が来たようだ!
To Be Continued
同じようにエキマニを修理したい人向け情報
デイトナで同じ不具合にあたっちゃった人向けに、アドバイスをすると
持ち込みはエキマニ単体で
今回はエキマニを外して単体で持ち込んだけど、同じような修理の場合「バイクをそのまま持ち込む」のと「エキマニを外して持ち込む」のだと、どちらが良いか聞いたところ、「エキマニを外して」のほうがいいらしい
理由としては、
- エキマニを取り付けた状態で作業すれば、熱によるゆがみの影響を受けないけれど、パイプ裏側の亀裂はどっちみち外す必要がある
- FI車の場合、取り付けた状態での溶接だと、ECUなどを壊す可能性があること
- エキマニを外すためにはクーラント抜いてラジエーターを取り外すなど、溶接前の作業が大変なこと
依頼する先は慎重に選ぼう
ズブの素人が考えるよりも溶接は繊細なようです。
熔接ができるだけでなく、自動車・バイクのエキゾースト系のノウハウを持った業者に頼んだほうが安全
最初はちゃちゃっとくっつけてもらえばおk、くらいに考えてたんですが、歪んでエキマニがエンジンにはまらなくなったら元も子もないですからね。そういうとこに気が回るのもノウハウ
町工場に持ち込んで安くちゃちゃっと熔接してもらうこともできそうですが、デイトナの薄い母材やかなりの高温にさらされている点など難度が高く断られるケースもあるようです。