デイトナ675のジェネレータ(ステーターコイル焼け)故障の症状・原因・修理・対策 #Daytona675
デイトナの故障・不具合の事例記事その2。
今回は、レギュレータ、クランク角センサーと並ぶ3大故障(と勝手に思ってる)の一角「ジェネレータ(ステーターコイル)」について書く
症状
- セルの回転が弱くなる
- エンジン始動不可
- 焼け焦げた匂いがする
報告事例(前期型)
Triumph Daytona675 トラブルの顛末【第三章】
症状抜粋
- ガソリンはあるが、燃料警告灯が点灯
- セルの回転が弱い
- エンジン始動不可
- メーター液晶表示が薄くなる
報告事例(後期型)
蒜山の鬼女台展望所にてデイトナ675故障、動かず。。。(その1) | ZEPHYR 2009-ツーリングレポート2
症状抜粋
- セルの回転が弱い
- エンジン始動不可
レギュレータ故障とジェネレータ故障の判別
レギュレータ故障とジェネレータ故障は症状が類似しており、どちらなのか判別は難しい。判別方法は下記を参照
また、バッテリーが充電状態でもセルモーターが動かない場合、クラッチセンサーの接触不良のケースもある 1
原因
ジェネレータのステーターコイルの断線・皮膜剥離によるショートにより、発電できなくなる。
ジェネレータ側(左側)に転倒することも故障の要因になる2
ジェネレータとは
http://bari-goo.com/bike/post-1672/#ibari-goo.com
クランクシャフトと一緒に回転し、交流の電流は生成する。ジェネレータで生成された交流をレギュレータが直流に変換し、電流・電圧を調整し、バッテリーや各種電装品に供給される。 オルタネーターとも呼ばれる。
ジェネレータが故障することで、
- 電流が生成されない => バッテリーに給電されない
- バッテリーがあがる => セルモーターが動かない
- バッテリーがあがる => 液晶表示異常
といった症状を発症する
デイトナ675の場合、ステーターコイルとクランク角センサー(クランク角ポジションセンサー)がアッセンブリー品のため、どちらか一方だけが故障した場合でも同時に交換になってしまう。
そのためパーツが高い!!
モデル差
前期型、後期型ともに発症事例があり、モデル差は不明。最終型の事例は不明。
修理
応急処置
レギュレータと同じく、ジャンプスターター等でバッテリー充電すれば、エンジンがかかるはず。ただし、バッテリーが尽きればまたエンストする。
恒久処置(ステーターコイル交換)
純正部品
年式毎の交換パーツのWorldOfTriumph掲載ページは以下
前期型
後期型
事例
社外品
純正パーツの型番「T1300039」で検索すると、互換品がebayなどで多数売られている。
Amazon
Amazonでも型番「T1300039」で検索するといくつかでてくる
Bruce & Shark
Twitterなどでいくつか実績を観測した
Artudatech(アキューダ・テク)
Bruce & Sharkとまったく同じ写真なので、同じ製品だと思われる
単純にコイルの巻き量を多くするだけでなく、コイルの銅線そのものを太くし、耐久性のもアップしています。
らしい。発電量が増える?
ガスケットの自作
汎用のガスケットシートからクランクケースガスケットを切り出す
事例
続 デイトナ675 充電不良 発電不良 ステーターコイル故障 コイル巻き直し by松金 | モーターガレージグッズ ブログ
互換品・流用品
Yamaha YFM350/WARRIOR 3503
バギー・ATVのピックアップコイルが流用できるらしい。事例は未確認
OEMパーツナンバー: 3HN-85510-10-00
【追記】Suzuki DR-Z/Yamaha ドラッグスター
全然構いませんよー(^^)/
— 静岡茶☆ (@shizucya) 2016年6月30日
僕が調べて使えそうだったのは、スズキのDR-Zとヤマハのドラッグスターです!
ただ、ハーネスとかは流用出来ないと思うので配線加工が必要になると思われます。
ステーターコイル巻き直し4
コアの状態にもよるが、断線・ショートしたエナメル線を取り外し、新しいコイルを巻き直せば復活するらしい。が、成功事例は見つからず
作業手順
ステーターコイルの交換手順はこちら
対策
リコール後のレギュレータがステーターの負荷になっているという説があり、別レギュレータに取り替えることで症状を改善できるかもしれない