走行中にデイトナ675のエンジンが停止した
先週末にデイトナに乗っていて遭遇した故障の話
tl;dr
- ステータコイルとメインハーネス間のカプラが溶けて断線した
- バッテリーの電圧が下がってエンジンが停止した
- バッテリー充電して走れるには走れた
- ※ タンク下の配線の状態は定期的にチェックしよう
症状
故障が起こるまでの状況と、起きてからやったことを時系列に並べます。
時系列
スタート
エンジン始動前の電圧は12.4V(若干うろ覚え)
特に問題なくセル一発で始動して、走りだせた。
アクセサリー電源と連動しているドラレコのバックモニターも問題なく作動。
下道〜高速
市街地を1~2km走った後、高速道路を35km程度走行。
高速は一部流れが悪い箇所はあるものの、停止することなく流れていた。
このとき電圧計は確認していなかったので、電圧の時系列変化は把握できていなかった。
市街地
高速を降りた後、3kmほど下道を走ったあたりでドラレコのバックモニターが消えていることに気づく。
電圧計を確認すると、この時点で10.0V程度。
良くない事態であることを察しつつ、目的地まで残り2.5km程度だったので気をつけながら続行。
エンジン停止
警告灯とガソリンランプも点灯し、それから程なくして、エンジンが停止。
車線左に寄せながら、惰性で道幅が広い箇所まで進む。
再始動チャレンジ
一旦キーオフし、キーオンからの始動は失敗(セルは回った)。
手持ちのジャンプスターターを使い何度か試してみるも失敗。
手押しで移動
他の対処方法もないので、目的地まで移動することに。
手押しで1kmほど車両を押して移動。
ちょっと勾配のある長めの坂にあたったところでギブアップ。
再始動チャレンジ2
ETC車載器などアクセサリー電源につながっている機器を外し、ジャンプスターターを使って再チャレンジ。成功。
このとき電圧は11Vくらいだったはず(うろおぼえ)
慎重に進み1kmちょっと進み、目的地へ到着した。
到着後に電圧を見たら11.5Vだった
考察
故障箇所
観測できた事象は、
- バックモニター停止
- エンジン警告灯点灯
- 給油ランプ点灯
- エンジン停止
と、徐々に深刻度が増していっていった。
これらの変化は電圧の変化によるものと思われ、これは走り出し時に電圧が12V以上あったのに対し、エンジン停止前に10Vに下がっていたこととも合致する。
電源周りの故障で主なものは、ジェネレーターとレギュレーター
レギュレーターの故障の場合、正常に変換ができず、エンジン回転数と連動して電圧が青天井に上昇することがあるらしい。1 なので今回はジェネレーター関連の故障ではないかと推測した。
応急処置
なんとか自走で帰宅する方法を考えてみた。
ジェネレーター故障の場合、バッテリーに電力が供給されず、バッテリーが持っている電力だけで動くことになる。なので、最初からエンジン始動できなかった訳ではなく、ある程度走ったところでエンジンが停止した。
ジャンプスターターに繋いだことで多少バッテリーが充電され、エンジン始動可能な程度まで電圧が戻った?
後日テスターで測ってみたら、手持ちのジャンプスターターのEC5端子は常時12V電圧が流れていたので、バッテリーターミナルに接続している間に多少充電されたと思われる
=> バッテリーを充電すれば、走って来たのと同程度の距離は走れそう
バッテリー充電
Meltec SC-1200
ホームセンターでDC12V用のバッテリーチャージャーを購入。
ある程度給電能力が高そうで、価格もこなれたこれを選択。
取り外したバッテリーの電力残量はLow表示で、電流設定は自動で2h程度で90%まで充電できた
走行
充電したバッテリーを積んで電圧計の表示を確認すると、12.7V。エンジンも始動した。
ここまでは想定通りなので、実際に走ってみた。
帰り道、下道と高速をあわせて45kmほどをなんとか走り切ることができた。
帰宅時の電圧は11.4V。45kmの走行で1.3V降下した。
検証
後日故障原因を見つけるため、ガソリンタンクを取り外し配線を確認したら、ステーターコイルとメインハーネスのカプラが溶けていた、配線がすっぽ抜けた状態になっていた。
なので、ジェネレーター自体の故障ではなく、ステーターコイルとレギュレーター間の断線による故障だった。
今回は自走で帰宅できたけど、改めて振り返ってみると配線が焼け切れていることからわかるように、火災になってもおかしくない状況だったと思う。
実際タンク下の配線から出火して、火災に発展したケースもあるようです。
走行中に気づいて対処するのは難しそうだけど、カプラや配線の焦げや変形は判断が容易なので、定期的にチェックするのが良さそう。
修理
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