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バイクおじさんの日常とメンテナンス、そしてその記録

バイクおじさんの日常とメンテナンス

ジェネレータ(ステーターコイル/クランク角センサー)の取り外し・取り付け手順

これはなに?

トライアンフ デイトナ675 2009年式のサービスマニュアルを適当に翻訳し、オルタネーターの取り外し・取り付け手順のうちステーターコイル/クランク角センサーの交換手順を抜粋し記載したものです。 元のサービスマニュアルが英語だったので、簡易な意訳になってます。(誤解、読み違えが含まれる可能性もあるので、正確を期す場合は原本を参照してください)

⚠この作業はまだやったことがないので、作業手順は未検証です

2020/06/20 追記: 実際に作業を行い、追記を行いました

締め付けトルク

以下の作業では、6~12Nmの範囲のトルク管理が必要です。この範囲に適合したトルクレンチを用意してください。

交換パーツ

工具類

  • ソケットレンチ

  • ソケット

  • ビットソケット

  • プラスチックハンマー

前準備

  • クランクケースカバー内部には少量のエンジンオイルが存在します。抜けても動作に問題を起こしたり、作業の支障になるほどの量ではないですが、気になる場合は作業前にエンジンオイルを抜いておいてもいいかもしれません。

作業手順

取り外し

1 ライダーシートを取り外す

2 左側カウルを取り外す

3 バッテリーを外す(黒いケーブルを先に

4 上側のボルトの頭の下にある銅ワッシャーを落とさないよう注意して、左側のエンジンカバーを固定しているボルトを緩める。前側の2本のボルトの下からソレノイドとカウルのブラケットを取り外しておく。


クランクケースカバー 図

1. 左側エンジンカバー

2. 銅ワッシャーの位置

3. ソレノイドとカウルのブラケット


クランクケースカバー

5 オルタネーターマグネットに引っ張られているカバーをクランクケースから引き抜く。

TIPS

  • クランクケースカバーが固着している場合、クランクケースをプラスチックハンマーで叩き衝撃を与えることで、外れやすくなる
  • クランクケースカバーが外れないからといって、隙間にマイナスドライバーを突っ込んだりすると、ガバーとケースの接触面が損傷して、密閉が保てなくなるので非推奨
  • クランクケースカバーは磁力でかなり強力に引っ張られているので、引き抜くには結構な力が必要になります。摩擦の強い手袋等を使うと引き抜きやすいです
  • クランクケースカバーを外したときに、カバー内側上部からアイドラギアスピンドル1とスターターアイドラギア2が外れ落ちることがあります

⚠注意

ステーターとクランク角センサーは、組み合わされた構成部品として提供されており、分離することはできません。

6 カバーからステーターとクランク角センサーを取り外す場合、カバー中央の3本のボルトとケーブル・ブラケットを固定しているボルトを外す。

7 クランク角センサーをカバーに固定している固定具を外す。


エンジンカバー(内側)図

1. ステーター

2. ステーター固定具

3. クランク角センサー

4. クランク角センサー固定具

5. ケーブルブラケット

6. ケーブルブラケット固定具


エンジンカバー(内側)

8 ステーターとクランク角センサーを取り外す。


サービスマニュアルではここまでしか記載がないが、ステーターコイルを完全に取り外すには、ステーターコイルを接続しているカプラ2つを外す必要がある

以下に必要な作業を記載します

9 燃料タンクを外す

modalsoul.hatenablog.jp

10 ステーターコイルのカプラを外す 燃料タンク下のスペースに、黒と白のカプラがあるので、2つとも外す

燃料タンクしたにあるステーターコイルのカプラ

取り付け

1 ステーターとクランク角センサーをエンジンカバーに取り付ける。

2 ケーブルグロメットにシリコンシーラーを塗布し(工場では ThreeBond 1215 を使用)、ケーブルのスロットに合わせる。

3 ケーブルリテーナーブラケットを取り付け、新しいリテーナボルトを 6Nmで締め付ける。

4 新しいステータボルトを 12Nm で締め付ける。

5 新しいクランク角センサーボルトを 6Nm で締め付ける。

6 新しいガスケットをクランクケースのダボにセットし、 左側のエンジンカバーを装着する。

TIPS

  • カバー右側がスプロケットカバー隣を通るケーブルを挟み込みやすいので注意

    クランクケースカバーとスプロケットカバー

  • 取り付ける前に、カバーとクランクケースの接触面に貼り付き残ったガスケットを取り除く。固着している場合、スクレイパーなどあると除去しやすい。⚠ カバーとクランクケースの接触面を損傷しないように注意

  • クランクケースカバー内のケーブルは、リテーナーブラケットの下に収まるようにする。もしケーブルが収まりきらない場合、ケーブルグロメットの位置を調整し、クランクケース内部のケーブルの長さを調整する。

    リテーナーブラケット

7 銅ワッシャのあるボルトが正しい位置にあることを確認し、ソレノイドとカウルのブラケットをフロントの 2 本のボルトに取り付ける。カバーボルトを 9Nmで締め付ける。

ステーターコイルのカプラを外している場合、カプラも接続

8 カウルを取り付ける

9 バッテリーを接続する(赤から先に)

10 シートを取り付ける